通信・プロバイダ業界
「ハードウェア業界」で製造されたパソコンに「ソフトウェア業界」で取り扱うソフトをインストールし「インターネット業界」が運営するインターネットサービスを利用したい。しかし、これだけではまだインターネットはできません。そこでネットワーク環境のインフラ整備を行うのがこの「通信・プロバイダ業界」です。
全ての情報通信サービスの要になっているのがこの「通信・プロバイダ業界」です。通信サービスを提供する企業を通信事業者と呼びます。通信事業者は二種類に分類され、「第一種通信事業者」と「第二種通信事業者」に別れます。「第一種通信事業者」は自社で通信設備を持ち、サービスの提供まで一環して行います。NTT、KDDI、SOFTBANK、その他ケーブルテレビ事業者が「第一種通信事業者」にあたります。「第二種通信事業者」は自社で通信設備を所有せず、「第一種通信事業者」から通信設備を借りてサービスを提供する会社です。各種インターネット接続サービスを提供するプロバイダなどがこれに当たります。
かつて通信事業はNTTの独占状態にありました、しかし「第二種通信事業者」の増加や2001年のSOFTBANK通信事業参入によりNTTの独占は崩れ、通信・プロバイダ料金の低価格競争が始まりました。そのような激化競争の中で通信事業者が生き残るには、低価格だけでなく、サービス品質の向上や付加価値をつけるなどのプラスαが必要になります。そこで各プロバイダはポータルサイトの構築や大容量回線サービスを導入し、顧客をさらに自社サービスに囲い込む方針を採っています。